Benri-navi by myhurt
遺品整理屋は見た!
- この本の著作者 :
- 吉田太一
- 2006.
- 11.
- 04
- (Sat)
- 23:10
「死ぬ」という事に、大変なお金がかかる、という事は良くわかっていたはずだった。
日本人の3人のうち1人は癌で、残りの2人のうち1人は脳血管の疾患や心臓疾患で、命を失うと言われている。
という事は、病院で亡くなる事が多いのでは?というのは、予想がつく。
では、1人でひっそりと息を引き取ったならば、病院に運ばれる事も無く、葬式代ぐらいなものだろうと思っていたのだが…。
そんな考えは、とんでもなく愚かで浅はかだった。
自殺は言わずもがな、だが、孤独死というのも、また、ある意味罪な事なのだ、と、思い知る。
遺品整理屋という仕事を生業とされている方々の、その、仕事場は壮絶だ。
しかし、旅立ってしまった故人に、思いを馳せ、敬意をはらい、残された人々に対しても暖かい心遣いを忘れず、故人が、残された人に託したかった物を、その、残された人に、また、密かに隠しておきたかった物は、故人に代わって始末をする。
もし、私がお世話になった故人ならば、それはもう、どれだけ謝っても謝りきれない、どれほど感謝しても足りないほどの仕事である。
死んでしまったら、もう、自分では何も出来ないのだ。
金銭だけの問題でも無く、どうあがいても、死んだら人に迷惑をかける事になるのだ、という事を思い知らされる。
生きていても、結局はいろいろな人にお世話になり、死後もいろいろな人にお世話になり、また、どのような死に方をしても、周りの残された人の心に影を落とす事になるのだろう。
死後に、その人の生き様が露わになる。
死に方を考える事は、生き方を考える事。
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